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施設に入所している認知症の高齢者が不穏な状態になった時の対応

介護技術

何らかの介護施設に入所している認知症の高齢者は、自宅に帰りたいというように訴える場合があります。

特にまだ歩行可能な認知症の高齢者などは、外に出られる場所を探して出て行ってしまう可能性もありますし、自宅に帰るためにひたすら施設内を歩いたりして転倒してしまう危険もあります。

そのような状態に陥っている認知症の高齢者に対しては、自宅には今すぐには帰れないということを納得してもらい、諦めてもらう必要があります。

しかし声をかけるにあたっては、正直に今自宅には帰れないということを言っても全く理解できずに、かえって興奮状態になったりしてますます帰りたいということを訴える可能性もあります。

このような場合の認知症の高齢者に対する声かけとしては、家族に迎えに来てもらうように伝えておくので、それまで休憩したり寝たりして待っておきましょうと話をするのが適切です。

認知症の高齢者の、とにかく自宅に帰りたいという気持ちを理解しているということを伝えることが大切です。

入所している認知症の高齢者が食事を求めてきた時の対応

入所している認知症の高齢者は一定の時間に三食食事を摂りますが、よく夜中に突然目が覚めてしまい、食事を全然食べていないという訴えをすることが多いです。

また夜中以外でも食事と食事の合間にまだ何も食べていないということを言うのはよくあることです。

しかし実際は食べていることを忘れているだけであり、空腹を感じている訳ではないのです。認知症の高齢者が食事の時間外に何も食べていないからということで食事を求めてきた場合、もしそこで何かを食べさせてしまうと、本来の食事の時間にはほとんど何も食べなくなり、時間外に食事が欲しいということを訴えてきて生活のリズムが崩れてしまう危険性が高いです。

なのでその場合は食事を食べていないと言われても、諦めてもらえるようにして納得させる必要があります。

認知症の高齢者には今食事を用意しているところなので少し待っていてくださいとか、ごはんができたら呼びに行きますと伝えると、比較的すんなり納得して自室に戻ったり、食事ができるまで就寝するといってそのまま寝てしまうことが多いです。

施設に入所している認知症の高齢者が夜中眠れない時の対応

入所している認知症の高齢者は、生活リズムを安定させようとしてもうまくいかずに夜間目が覚めてしまったり、逆に日中眠ってしまったりすることが多いです。

特に夜間に突然目が覚めてしまうと、歩行可能であったり自分で体を起こせるような認知症の高齢者では、ベッドから転落したり寝ていた状態からすぐに歩いてしまったりして転倒する危険があります。

また普段は自力で起きたりするのが難しい認知症の高齢者でも、突然目が覚めたりすると気分が高揚したりして起き上がれてしまうこともあります。

なので認知症の高齢者については、極力夜間途中で目を覚まさないようにしてもらうために就寝時間を他の高齢者よりも少し遅めにしたり、起きていてうとうとし始めるような頃にベッドに誘導して就寝してもらう方がいいのです。

施設に入所している認知症の高齢者が入浴をしたがらない時の対応

入所施設では定められた日に入浴ができるのですが、入所している認知症の高齢者は気分次第で入浴をしたがったり、逆に嫌がったりすることがあります。

特に嫌がっている認知症の高齢者を無理に入浴させようとすると、元気な人では激しく抵抗して介護者に暴力を振るったり、暴れてしまって認知症の高齢者自身がけがをしてしまう危険もあります。

本来は無理に入浴はさせずに次回の入浴日まで待つというのがいいのでしょうが、入所施設での入浴日は毎日でない場合もあるので衛生面をも考えてその日のうちに入浴をさせてあげたいのが本音です。

その場合は認知症の高齢者がいちばん信頼している家族の名前を出して、その人から依頼されて入浴のお手伝いをさせてもらいたいと思っているということを伝えれば、すんなりと入浴をしてくれることも多いです。

特に女性の認知症の入所者の場合は息子さんを信頼していることが多いので、息子さんの名前を出すことで介護者に信頼を寄せるという場合も多いのです。